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子どもや女性が輝く100周年イベント「怒らない子育て」応援フェスタ

~はじめに~

中村天風財団では、全国の公認の会を7ブロックに分け、各ブロックでイベントなどを企画する、「100周年記念プロジェクト」を行っています。東京・鎌倉・群馬・仙台・はまかぜ(横浜)・千葉という6つの公認の会が集まる関東東北ブロックでは、2019年6月9日(日)に、天風会館1F~4Fにて、「怒らない子育て」応援フェスタを開催しました。

1 子ども連れでも楽しめるイベントを

関東東北ブロックとしてどんなイベントをするのか? ブロック委員とともに、ブロックに所属する講師や理事、会員の皆さんと議論を重ねました。その中で、次のような声をいただきました。

「子育てと仕事の両立で、気持ちが落ち込んだとき中村天風に出会った。はじめて修練会に参加したら、終わるころには力がみなぎるような気持ちがした」(40代女性)

「昔、子どもの病気とうまく向き合えなかったころ、中村天風の本を読んだのがきっかけ。時間はかかったけど、少しずつ受け入れられるようになった」(60代女性)

「20年以上前に自分が不登校になったとき、天風哲学に出会った。いまはやりがいをもって仕事をしている」(40代男性)

「息子が小学生のころに修練会へ連れてきたら途中で帰ってしまった。しかし、息子が浪人生になったとき、自分から天風哲学を教えてほしいと言ってきた。そして、無事第一志望に合格した」(60代男性)

などなど。子育て世代の女性や学校生活・受験に悩む子どもに天風哲学が役立っている、という体験談が多数寄せられました。答えのない子育てに悩む女性にも、「成長したい」と願う子どもにも、天風哲学のメソッドは強い味方ということなのでしょう。

しかし、関東東北ブロック内の各公認の会では、これまでお母さんと子どもがいっしょに参加できるイベントを、ほとんど実施してきませんでした。そのため、今回は「子ども連れでも気軽に参加できて、楽しみながら学べる」イベントを目指し開催することに決めました。

2 ヨーガを、日本に紹介した男?

中村天風というと、「男性のファンが多そう」というイメージがあるかもしれません。実際、男性の経営者やアスリートなどの愛読書として紹介されることが多くあります。しかし、実は「ヨーガ」を日本に紹介したのは中村天風だと言われており、ヨーガをしている女性には、意外に知られた存在なのです。

そこで、「怒らない子育て」応援フェスタでは、女性が気軽に参加できるよう、ヨーガに関するイベントを2つ企画しました。

■こころのヨーガ(ヨーガインストラクター 中島眞理子先生)

身近なヨーガから天風哲学に触れてみたい。そんな方のために、ヨーガインストラクターの中島眞理子先生に指導していただきました。

いまの体操中心のヨーガと、中村天風が初めて日本に紹介した100年前のヨーガはどのように違うのか。解説だけでなく、実際に呼吸法やポーズをとりながら、具体的に教えていただきました。また、天風式坐禅法といわれる安定打坐にもチャレンジしました。

■親子DEキッズヨーガ(ヨーガインストラクター 迫田京子先生)

もう一つが、ヨーガインストラクター迫田京子先生の「親子DEキッズヨーガ」です。

子どもといっしょに、中村天風財団の雰囲気を知っていただけるよう企画しました。ヨーガのポーズの中から、姿勢を正すのによいものを中心に選びました。ふだんは遊び回るのが好きな子どもも、お父さんお母さんがいっしょなので、真剣に取り組むことができました。

3 マジカルワンダーランド(中村天風財団・村里泰由講師、キッズチーム)

そして、もっと天風哲学に触れてみたい、という方のために中村天風財団の公認講師の方々にご協力いただいたイベントも行いました。

毎年夏になると、修練会という中村天風が天風哲学を教えるうえで、もっとも大切にした行事が全国各地で行われます。この修練会を子どもが楽しみながら体験できるようにしたのが、中村天風財団・村里泰由講師が率いるキッズチームの「マジカルワンダーランド」です。

子どもたちの五感を鍛えたり、こころとからだのつながりを体感したり。はじめは半信半疑だった子どもたちが、夢中になって参加する姿を見て、お父さんお母さんが微笑んでいました。


マジカルワンダーランドの魔法使い、ムラー登場

4 「できる」を味わうワークショップ(中村天風財団・矢﨑守孝先生、東京の会青年会)

いまは男女問わず、生涯仕事を続ける時代です。中村天風財団・矢﨑守孝先生の「『できる』を味わうワークショップ」では、ふだん自分が無意識にかけているブレーキを取り払う方法を教えて頂きました。

ワークを通して、頭で考えたことがからだに影響するのを実感し、思い方を変えていくことで、自分の力が発揮できることを学びました。

5 公認の会は、人と人がつながる場

中村天風財団の魅力の一つは、さまざまな年代、職種の方が、仲間として交流していること。今回のフェスタにも、たくさんの方が協力してくださいました。東京の会からは音楽サークル風の音、ものつくりサークル(消しゴム版画づくり、虹色小びんづくり、スタンプラリー)、着付けサークル。鎌倉の会からは生け花教室、千葉の会からは書道教室。皆さん、忙しい合間を縫って、この日のために何カ月も前から準備してくださいました。写真からも楽しい雰囲気が伝わるでしょうか。

風の音


スタンプラリー


着付け教室


生け花教室


書道教室

フェスタ当日は、近隣の幼稚園の方や会員のご家族など、たくさんの方が参加してくださり、天風会館が笑顔と笑い声で包まれました。フェスタは終わりましたが、天風哲学をもっとたくさんの人に知ってもらえるよう東京・鎌倉・群馬・仙台・はまかぜ・千葉の会は、これからもがんばっていきたいと思います。

100周年記念プロジェクト関東東北ブロック 実行委員