健康も長生きも、若いときからの心がけが重要である。しかし中村天風が健康法を説き始めたのは、当時死病であった結核を克服し、人生を充実して過ごすことが出来るようになった40代半ばからであり、長寿の要諦を講演するようになったのは80代を過ぎたときからであった。それは天風が、健康や長寿という問題は、理論ではなく真実の体得者のみが説き得るものであると考えていたからである。中村天風肉声による講演録。