中村天風財団では、全国の公認の会を7ブロックに分け、各ブロックでイベントなどを企画する「100周年記念プロジェクト」を行っています。
北信越ブロックでは、統一したテーマとして、「笑顔」を選びました。全体で動くにはエリアも広いため、二つの事業を信越と北陸で分け、信越エリアでは、特別記念講演会「笑いと人生」を開催しました。そして、北陸エリアでは、天風かるたを「笑顔」をテーマに製作し、配布することにしました。
さて、かるたには、読み札と絵札があります。かるたの対象は小さな子供なので、読み札は、本の中から短い文や心に響く言葉を集める作業から始めました。次に、それを分かりやすい言葉で、あいうえお順に並べ、文字ごとに埋めていきました。同じ言葉に偏らないよう、全体のバランスにも配慮しました。分かりにくい独特の言葉には、解説のカードを用意しました。言葉をうまく見つけることができた時は、本当にうれしかったです。
「え」笑顔がいちばん
言葉を探す作業と並行して絵札を作る大切な作業がありました。彫刻家として幅広く活躍されていらっしゃる、東京の会の瀧口健治さんが、多くの時間と情熱をもって、素晴らしい絵札を描いてくださいました。かるたの絵札は全44枚、すべて消しゴムハンコでできています。1枚1枚に消しゴムに図案をほり、インクをつけて紙に押して、色を付けています。公私ともに多忙な中、なんとご家族の力も結集しての完成だったと伺い、胸が熱くなりました。
「は」晴れて良し くもりてもよし 富士の山
ようやく完成にこぎつけ、北信越ブロックの合同の新年会では、大人ながら童心に返って、参加者でかるた大会を行ないました。歓声も上がっての大盛況となりました。
さて、かるたは、配布しようとした矢先に新型コロナウィルス問題が発生し、足止めの状態です。収束した暁には、配布して子供たちにも楽しいひと時を味わって、「笑顔」になってもらいたいと思っています。